マクドナルドは2025年11月19日より順次、従来使用されていた紙ストローからの変更を発表しました。近年広まった紙ストローですが、今年に入り廃止を決定する企業が増えています。
今回はこのマクドナルドの変更内容や紙ストローの廃止が増えている理由などについてまとめました。
今回のマクドナルドの変更内容について
マクドナルドは2025年11月19日から順次ストローを使わずに飲むことのできる新しい蓋への変更により、紙ストローを廃止することを発表しました。
この今回の発表した変更内容は、ドリンクの蓋をリサイクルペット製の「ストローレスリッド」という、ストローなしで飲むことのできる形状の蓋に変更するというものです。
これによりこれまで使用されていた紙ストローは段階的に廃止されます。
ストローレスリッドへの変更によって、旧来の蓋で見られたストローの差し込み口の穴からドリンクがこぼれるといったデリバリーの時の問題を防ぐ効果もあります。これはテイクアウトやドライブスルー時で利用される人たちにも使いやすくなることが期待されます。
今回の変更により紙ストロー廃止ということですが、マックシェイクやフラッペ、スムージーなどの商品には引き続きストロー付きでの提供されます。お子様がハッピーセットを召し上がる際にも同様にストロー付きで提供されることが発表されています。
3月にはスターバックスが紙ストロー廃止
今回、マクドナルドが「ストローレスリッド」による変更により紙ストローの順次廃止を発表しましたが、スターバックスでは2025年の3月より、段階的に「植物由来バイオマスプラスチック製ストロー」への変更が実行され、紙ストローの廃止が実行されてきました。
この「植物由来バイオマスプラスチック製ストロー」のプラスチックストローと異なる点は、従来の石油などを原料として製造されるのではなく、とうもろこしやサトウキビを原料としている点です。
また、プラスチックストローとは異なり、自然の微生物などにより分解されるという特徴もあり、地球環境に対する配慮もされています。
脱・紙ストローが広がる理由
なぜマクドナルドやスターバックスといった日本の二大チェーン店での紙ストロー廃止が広がっているのでしょうか?
ひとつは、消費者からの紙ストローに対する否定的な声が挙げられます。紙ストローの特徴として、長時間ドリンクを飲むことやスムージーなどの氷が含まれるような冷たいドリンクを飲む際に使用されるとふやけるといったデメリットがあります。
これにより消費者が飲みづらさを感じる事が多い点が挙げられます。また、紙製であるためドリンクを飲む際に紙の味が混ざって感じると言った否定的な声もありました。
もうひとつは、企業側が紙ストローを製造する際、プラスチックストローに比べて3〜5倍程度のコストがかかると言われており、企業側にとっても負担が大きい点です。
これらの消費者側や企業側からの両面からの否定的な声がある理由などが、今年紙ストローの廃止が広がっていることと繋がっていると思われます。
なぜ紙ストローが広まったのか?
紙ストローが広まってきた理由のひとつとして、世界的な脱プラスチックの流れがあります。プラスチックは自然分解に数百年かかるといわれており、地球環境への影響が疑問視されてきました。また、石油などを原料とするため、CO2排出量削減の流れなどもあり、プラスチックストローから紙ストローへの移行の動きが広まったと言えます。
もうひとつは、企業のイメージの戦略です。地球環境に配慮した取り組みを打ち出すことで、消費者からの信頼や好感度を高める狙いもあったといえます。
まとめ
今回はマクドナルドの変更内容や、広がる紙ストローの廃止の背景についてまとめました。
環境への配慮から導入が進んだ紙ストローですが、実際には消費者と企業側の双方に課題がありました。こうした状況から、今回のような廃止や素材変更が広まっており、今後もこの流れは続いていくのかもしれません。


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